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ラテンアメリカ文学:『絆と権力 ガルシア=マルケスとカストロ』訳者野谷さんに聞く

 ◇マルケスはなぜ権力にひかれるのか--訳者の野谷文昭さんに聞く
 コロンビアのノーベル賞作家ガルシア=マルケスとキューバの革命家カストロ。
ラテンアメリカの伝説的なカリスマ2人は、固い絆(きずな)で結ばれていることで知られる。
立場の違う彼らは、なぜ互いにひかれ合うのか。特に、マルケスはなぜカストロに、そして権力に魅せられるのか。

アンヘル・エステバンさんとステファニー・パニチェリさんの著『絆と権力 ガルシア=マルケスとカストロ』(新潮社・2415円)は
多くの文献や証言をもとに、そうした問いにスリリングに迫った労作だ。訳者の野谷文昭さんに聞いた。【棚部秀行】

 ◇重なった祖父のイメージ
 「今までにはない書です。2人の仲の良さは前から言われていることですが、表面的にしか分かっていなかった。
僕にとって、知りたいけど知りたくない、親の秘密を知ってしまうようなことが書いてあります」

 マルケスの作品は全世界で親しまれ、日本でも文学的な側面は多く語られてきた。
しかし、政治的な発言や態度について論じられることは少なかった。
本書には、彼のキューバ社会主義革命や指導者への傾倒が生々しく描かれている。

 2人は1959年、キューバで初めて接触したとされる。共に30歳過ぎ。マルケスは当時ジャーナリストで、
このころからキューバ革命とカストロへの無条件の支持が始まっている。一方、カストロはこの出会いを覚えていない。

 71年に「パディーリャ事件」と呼ばれる言論弾圧があり、ラテンアメリカのほとんどの知識人がカストロ政権を批判した。
だが、すでに人気作家になっていたマルケスは、政権に忠実であり続けた。彼はインタビューにこう答えている。

 <政治において自分がしなければならないことは、文学でできることよりも大事なのだと思い始めた>
<私は権力に大きな魅力を感じるし、それを隠すつもりもない>

http://mainichi.jp/enta/art/news/20100608dde018040050000c.html


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Source: http://twintailsokuhou.blog.jp/

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